【衝撃事件の核心】「仕事が嫌だった」ヒューズ抜き取った車掌の闇

←大量に抜き取られていたものと同型のヒューズ
*拡大写真は、こちら。
※msn産経ニュースさんの記事と画像を、お借りしました。
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職場では目立たない存在
・「人付き合いが苦手で、昔から車掌の仕事が嫌だった」。
・電車の安全装置の部品を抜き取ったとして偽計業務妨害と器物損壊の罪で逮捕、起訴されたJR西日本大阪支社天王寺車掌区の車掌、藤田博和被告(49)は、犯行動機をこう語ったという。
・職場では会話を交わすことも少なく、目立たない存在だったという藤田被告。
・その評判とは対照的な大胆な犯行に、関係者の驚きもひときわ大きい。
・一つ間違えば、大惨事を引き起こしかねなかった今回の事件。
・鉄道の安全運行を担うはずの車掌に、何がおきていたのだろうか。
■ 前代未聞の事態
・予備電源からヒューズが抜き取られるという前代未聞の事態が発覚したのは、4月30日に大阪市内の車両基地で行われた定期点検の最中だった。
・事態を重くみたJR西が同じ構造の車両の一斉点検を実施したところ、3カ所の車両基地に所属する計22両で同じ被害が確認された。
・防護無線は、非常時に乗務員が周辺の列車を停止させる信号を送る装置だ。
・乗客106人が犠牲となった平成17年4月の福知山線脱線事故で、防護無線が作動していなかったことを受け、JR西は非常時でも防護無線が自動的に作動するように予備電源を配備していた。
・藤田被告が抜き取ったヒューズは予備電源から防護無線に電力を供給するための器具。
・ヒューズがなければ、予備電源は通電せず、必要なときに防護無線は作動しなくなる。
・今回も、もし、被害に遭った電車が停電などで近くを走行中の電車に緊急停止信号を送れなくなっていれば、衝突事故など二次災害を招くおそれがあったのだ。
・JR西から相談を受けた大阪府警は社員による犯行との見方を強め、被害車両に乗務していた人物を中心に捜査を進めた。
・乗務記録などから、いずれの車両に乗務していた藤田被告が浮上し、7月21日に任意同行を求め、逮捕した。
■ 「ストレスを発散させるため」
・高校卒業後、昭和55年に旧国鉄に採用された藤田被告。
・最初の勤務地は貨物専用の梅小路駅(京都)だった。
・JR民営化の昭和62年にJR西の所属となったが、JR貨物へ出向。
・その後、平成3年からJR西に戻り、車掌勤務を始め、阪和線や大阪環状線、和歌山線など大阪近郊の在来線で乗務してきた。
・藤田被告は府警の調べに対して、会社や仕事への不満を犯行の動機にあげたという。
・「人付き合いが苦手で、昔から車掌の仕事が嫌だった」「仕事が3月のダイヤ改正で忙しくなり、ストレスを発散させるためにやった」。
・予備電源のヒューズが抜き取られた22両は、いずれも予備電源の装置が運転台の上に設置された旧型車両。
・旧国鉄時代に製造された「103系」「201系」で、運転台の上にむき出しで設置されており、抜き取りやすい状態だった。
・JR民営化後の車両では、天井パネルの裏側や運転台の下に取り付けられており、一切被害には遭っておらず、藤田被告はヒューズを抜き取りやすい車両を狙っていたとみられるという。
・なぜ、それほど藤田被告はストレスを感じていたのか。
・真相はまだ明らかになっていないが、JR西の面談記録に、そのヒントがある。
・藤田被告の面談記録によると、平成19年以降、計6回の面談のうち、4回も自宅に近い京都への異動希望を伝えていた。
・一連の被害が発覚する直前の今年4月の面接では、「京都なら自宅から歩いて15分なのに、どうして電車を乗り継いで約1時間もかかる大阪なのか」と不満をあげていた。
・また、切符の確認や精算など車内での接客業務のある特急や急行への乗務については「接客がいやだから」と希望しないことを伝えていた。
・5月には乗客からアナウンスの声が小さいとJR西に苦情が寄せられ、非番日に上司から車内放送の訓練を受けていた。
・このような藤田被告について、上司は仕事ぶりを「普通」と評価する一方で、仕事上の目標を見つけようとしないと感じていたという。
■ 安全対策の取り組み中に
・車掌が安全にかかわる装置を破壊したという最悪の事態となったJR西。
・福知山線脱線事故を起こし、安全対策への取り組みを進める最中の犯行だけに、関係者のショックは大きい。
・藤田被告が逮捕された日と同じ7月21日に偶然、定例記者会見が組み込まれていた佐々木隆之社長は、会見冒頭のあいさつで2度にわたって深く頭を下げて陳謝した。
・「安全にかかわる極めて重要な機器に対し、社員がこのような行為に及んだことは大変遺憾。お客さま、関係の皆様にご不安を与え、信頼を損ねることとなり、深くおわび申し上げる」。
・この日の会見で、質疑応答の大半は、藤田被告に関するもので占めた。
・福知山線脱線事故の遺族や負傷者らへの気持ちについて問われた佐々木社長は、「安全な鉄道をつくってほしいというのが当社への共通の願いだが、その努力とまったく逆のベクトルが社員にはたらいた。なんとも申し開きできない」と、ただただ謝罪した。
・7月には、山陽新幹線の保守車両が作業中トンネル内で衝突、脱線する事故も起き、現在、兵庫県警による捜査が進められている。
・幸いにして、死者や大きなけが人は出なかったが、福知山線脱線事故以降も安全にかかわる問題がこのように次々と起きてしまう状況に、社員らは意気消沈。
・ある男性社員はこう話す。
・「あの事故(福知山線脱線事故)から5年が過ぎた。事故のことを決して忘れてはならないが、ようやく会社も立ち直りつつある」。
・ただ、「このようなことが起きてしまっては、いつまでたっても、世間の厳しい視線を感じる。会社が生まれ変わるために大半の社員が努力しているのに、なぜこのようなことが起こってしまうのか。本当に悲しく悔しい」。
・信用を失ったJR西の「再生」には、まだ時間がかかるかもしれない。
★一言
・写真と同形のヒューズは、昔、車にも使われていました。
・何事にも、向き不向きがあると思います。
・会社の都合もあると思いますが、できるだけ個々の希望に添えるように努力するよう努めてもらいたいです。
・嫌々仕事しても、今回のようにろくなことが起きないと思います。
・適材適所で人選をしてもらいたいものです。
…byウエちゃん
